全身に影響が及ぶ口腔トラブル

全身に影響が及ぶ口腔トラブル
~オ-ラルフレイルを予防して健康寿命をのばそう~「漢方食養研究会資料より」
低栄養状態
「かむ力」「飲み込む力」が衰えて食事の楽しみがなくなります。食欲不振によるたんぱく質やエネルギーなどの栄養不足から体力や気力が低下します。
サルコぺニア
加齢にともなって筋肉の量や筋力が減少し、体の機能が衰えた状態です。特に低栄養状態でのたんぱく質不足によって症状は悪化します。
ロコモ(ロコモティブシンドローム
栄養不足や運動不足から足腰の関節や筋力が弱まり、歩く能力が衰えて、要介護の危険性が高まった状態です。
生活習慣病
口の中の細菌(歯周病菌など)が血液中に入ることで動脈硬化を進行させ、脳卒中や心臓病などの重篤な生活習慣病の発症要因になります。
閉じこもり
「話す力」の衰えや口臭が気になることで人との交流を避けるようになります。その結果、家に閉じこもりがちになり、心身の衰弱が進行します。
認知症
「かむ力」の衰えから栄養不足になったり、脳への刺激や血流量が減ったりすることで、認知症が発症・進行するリスクが高くなる可能性があります。

要注意!高齢期の「誤嚥性肺炎」
65歳以上になったら特に、誤嚥性肺炎に注意しましょう。誤嚥性肺炎とは、「飲み込む力」が衰えることで、細菌が飲食物といっしょに誤って気管支や肺に流れ込んで発症する肺炎です。肺炎は高齢者の死亡原因としても警戒が必要な病気です。安全な食べ方と、適切な口腔ケアで予防に努めましょう。
よくかんで食べる
ひと口あたり30回を目安にして、よくかんで食べましょう。また、ひと口の量は少なめにしましょう。
よい姿勢で食べる
上半身を起こした軽い前傾姿勢で、あごは引き気味にします。テーブルの高さは、ひじが
90度に曲がる程度。いすを使う場合は深く座り(背中にクッションを入れてもよい)、足を床にしっかりつけると体が安定します。足がつかないときは足置きを使いましょう。