酸・アルカリ平衡を考える~健康をつくる12項~

酸・アルカリ平衡を考える
~漢方食養研究会資料より~
 私達の身体は約60%が水分からなっています。そして、血液やリンパ液をはじめとして、体液はいつでもpH(水素イオン濃度)が7.4の弱アルカリ性に保たれています。
これは、エネルギーの代謝はもちろん、心臓や神経の機能を円滑に行うためにも、弱アルカリ性に保たれていることが大切な条件なのです。もし、体液が酸性に傾くとアチドージス(酸中毒症)となります。そして、人間の疾病の75%以上は、このアチドージス時に起こるものだといわれています。
 幸いなことに、私達の身体は自然に酸・アルカリの調整ができるようになっています。
その最も大きい役割は、肺と腎臓が果たしています。
 まず第1に、呼吸中枢によって、体内の酸性が高まると、呼吸を早めて炭酸ガスの放出を多くして調整します。
 第2には、腎臓から酸性の尿(尿酸等)を排出して体液を調整します。なお、カルシウムはこの腎臓の代謝をスムーズにしています。
 しかし、これらの調整作用も、私達自身の不節制(酸性食の過食・運動嫌いや逆に激しい運動のしすぎ等)が続けば、おのずからその作用にひずみが生じてきます。何事にも適切なバランス(中庸)が肝心なのです!
 そこで日頃から、特に食事面で、アルカリ性の食物を少々多めに摂取し、これらの調整作用を助けていくことに心掛けて下さい。