体にいいと信じる習慣がある ~卵を食べない、熱い湯で長風呂、早朝の運動…

体にいいと信じる習慣がある~卵を食べない、熱い湯で長風呂、早朝の運動…
~漢方食養研究会資料・サンデ-毎日掲載文より~
「卵を食べるとコレステロール値が上がる」と信じ、避けているとしたらもったいない。厚生労働省の研究班は、「卵を毎日食べる人」と「週に1~2日しか食べない人」のコレステロール値を比較した結果、「変わらない」と発表している。
 前出の早川准教授は、たんぱく質不足の人に「ゆで卵」を勧めることが多い。「腹持ちが良く、重労働の人にも向いている」という。
 筋肉や骨などの体の大本を作る「必須アミノ酸」が完璧なバランスで含まれ、卵黄に含まれるレシチンは「脳の栄養素」といわれるほど健康食なのだ。また、高尿酸血症の原因となるプリン体が少ないため、尿酸値が高い人でも食べられる。
 一方で、やり方によっては「危ない」習慣がある。まず冬に熱い湯で長風呂をするのは自殺行為。循環器医で、さかい医院(川崎市)院長の堺浩之医師は「42度以上の湯に入ると死亡リスクが高くなる。冬の風呂は41度以下で」と患者に指導する。外気と温度差で血圧が激しく上下し、突然死を招く恐れがあるという。
 また、喘息や心臓病などの持病を持つ人、しばらく運動していない人が、いきなり「早朝に運動」を始めるのは避けたい。急な変化に体が付いていけず、発作を起こす可能性がある。体への負担が大きすぎると、良い習慣も「毒」になると心得よう。

「間違いだらけの健康法」に対し、ここからは、「正しい健康法」を紹介する。少しの工夫で、今よりもっと健康に近づけるような新情報を盛り込んだ。薬に頼り過ぎない姿勢を持つ医師らが、最新医学に基づき、自ら実践している健康法でもある。
 一年の締めくくりと、新年の幕開けが素晴らしいものとなるように、早速今日から一つでも「正しい健康法」を日常生活に取り入れよう。