睡眠を考える~健康をつくる12項~

睡眠を考える
~漢方食養研究会資料より~
 「安眠は一日がかりのテクニック」といわれます。無理に睡眠時間を削る人は、栄養を摂らないで頑張るのと同じことで、慢性疲労や自律神経失調症を招きます。心の持ち方で、ある程度解決するものですが、うまく眠りにつくためには、不眠の原因を作らないことです。夜、刺激物を摂らないとか、寝る前にぬるめの風呂にゆっくり入ったり、ベット体操をしたりして、精神的なリラックスと適度の疲れを呼ぶことなのです。
 ところで、寝る姿勢と立っている姿勢の間にはふたつの違いがあります。つまり、「枕」と「背骨の形」で、これが安眠のポイントなのです。
 まず「枕」。江戸時代の本に「寿命3寸、楽4寸」とあります。高枕の方が楽だが、健康のためには3寸が良いというわけ。これは現代医学的にも証明済み。頭をのせた時の枕の高さは、6~8cmが適当なのです。
 もうひとつの「背骨の形」。例えば、布団が柔らかいと、重い胸と尻が沈んで腰の部分が浮きあがる、つまり身体全体はW字形になります。
 これでは寝苦しいため、無意識のうちに正しい姿勢にしようと筋肉が働き、寝ているだけでくたびれてしまいますし、眠りも浅いのです。
 つまり、低い枕とせんべい布団が安眠のポイントのようですね!
 最後に、眠りの形(波)は、約2時間単位。俗に8時間睡眠が理想とされるのは、この波を4回繰り返しているからと言われています。